皆さんが受けている車検の検査項目には「タイヤの溝の深さが一定以上保たれているか」が含まれています。
タイヤも使い続ければ消耗してしまいますが、自動車が走るうえでとても大事な部品となります。
その為消耗したまま走り続けてしまうと、いつか大きな事故に繋がりかねません。
特に雨の多くなる6月に溝の浅くなったタイヤで走行するとスリップ事故に繋がりやすくなります。
大きな事故に繋がってしまう前に車検の時など定期的なタイヤの交換を行い、常に安心安全なドライブができるようにしましょう。
今回はタイヤの溝が何故車検で確認されているのか、という部分から溝の深さの測り方、その他車検で気をつけたいタイヤの検査項目について解説してまいります。
タイヤ溝は車検の重要な検査項目
タイヤ溝は車検で必ずチェックされる重要な項目です。
タイヤの溝が減っていると路面との設置状態が悪くなり、ブレーキやステアリングの効きが悪くなります。
車の溝が浅い状態で使用し続けるとその分、事故を引き起こす可能性は高くなります。
そういった事故を防ぐためにも車検でしっかりと確認することが求められます。
もし点検の段階でタイヤの溝が減っている場合は、新しいタイヤに交換する必要があります。
溝の深さのラインは最低でも1.6mmとなっています。
タイヤはすぐに目に見える点検項目でもありますので、常にチェックしておくことで、日頃の安全運転につながります。
車検にタイヤの溝が関係する理由
タイヤの溝の深さが事故の起こりやすさと関係がある理由は、タイヤの溝が減っていると悪天候時の制動距離が伸びてしまうからです。
タイヤに設けられている溝は、雨などの水を路面から迅速に排除する役割を果たすために存在します。
タイヤの溝が減ると、溝を逃げ道としていた水が効果的に排除されず、タイヤと路面の間に水の膜が形成されることになります。
これにより、タイヤと路面の接触面積が減少し、制動時におけるグリップ力が低下します。
その結果、タイヤが水上を滑る状態となり通常の制動距離では止まることができなくなるため、事故につながる可能性があります。
また、タイヤが滑りやすくなるため、スリップ事故にも繋がることがあります。
こういった事故を未然に防ぐために、車検ではタイヤの溝の深さのチェックを行っています。
タイヤの溝が規定値以下であれば、新しいタイヤに交換を行います。
こういった車検のタイミング以外でもタイヤの溝が浅くなってきたと思ったら、その段階でタイヤの交換を行うことをおすすめ致します。
初心者にもわかる!車検でのタイヤ溝合格ラインと測り方
タイヤの溝の合格ラインは1.6㎜ですが、この溝の深さを確認する方法はいくつか存在します。
実際にここで紹介する方法でご自身のタイヤの摩耗具合を確認して、必要があればタイヤの交換を行うようにしましょう。
タイヤの溝が1.6㎜を切ると車検に合格することはできませんが、特殊な方法ではなくてもタイヤの摩耗状況を把握することが可能です。
①スリップサインで確認する
まず初めは1番メジャーな方法をお伝えします。
スリップサインと呼ばれるどのタイヤにも4~9箇所設けられているものです。
普段は溝の中に埋もれていますが、溝の深さが1.6㎜よりも浅くなってしまうとこのサインが出現します。
タイヤの横の部分に三角マークが表示されているので、その三角形のマークの延長線上に溝が途切れていればそれはスリップサインが出現している証拠となりますので、ご自身のお車を確認する際は参考にしてください。
②10円硬貨でもタイヤの溝がチェック可能
スリップサインが分からないという方は10円玉硬貨でも確認することが可能です。
用意した10円玉の10の部分を下にしてタイヤの溝に当てるだけで溝の深さを確認することができます。
10の数字が溝に埋もれて隠れていれば問題ありません。
ただ、数字が全て見える状態であれば溝が浅くなっているので交換を行うようにして下さい。
この方法はあくまでも目安となります。可能ならスリップサインなどで確認を行うことをおすすめします。
スタッドレスタイヤで重要な役割を担うプラットホーム
降雪時などではスタッドレスタイヤに履きかえるかたも多いのではないでしょうか。
冬の時期にスタッドレスに履きかえたから大丈夫ということはありません。
通常のタイヤ同様、スタッドレスタイヤにも効力を発揮する限界ラインが存在します。
新品時から50%程摩耗すると冬用のタイヤとしては限界のラインとなります。
その限界ラインを伝えるものがプラットホームです。
スリップサイン同様に摩耗することで溝から浮き出るコブがプラットホームといいます。
冬場にこのプラットホームが確認できた場合はスタッドレスタイヤの交換を行いましょう。
摩耗を最小限に!タイヤの溝を長持ちさせる方法
タイヤの消耗が確認できた際には、早めに交換を行うことをおすすめ致します。
ただし、少しでも消耗を押さえる使い方が存在します。
①タイヤの空気圧は適正値を保つ
タイヤの空気圧は適正値でなかった場合、タイヤそのものの性能で走行することはできません。
運転席側のドアを開いた、ドアのふちに四角いシールが貼られており、そこで適正の空気圧を確認することが可能です。
月に一度は空気圧を確認して常に適正値で走行できるようにしましょう。
②無駄な荷物は積まない
重い荷物を運ぶことが大変なことは人でなくても車やタイヤでも同じことです。
重い荷物を積み込んだまま運転を行うことはその分タイヤの消耗に繋がります。
その為重い荷物などは積んだまま放置するのではなく、極力軽い状態で走行できるようにしましょう。
③不必要な急発進、急ブレーキは行なわない
急発進や急ブレーキは事故の元ではありますが、同様にタイヤの負担が大きくなってしまう運転方法です。
不必要な急発進や急ブレーキは避けて運転するようにしましょう。
④定期的にローテーションを行う
タイヤは駆動輪ほど負担が大きく摩耗が進んでしまいます。
駆動輪とはエンジンの力を車輪に伝えることで自動車を動かす車輪の事です。
駆動輪以外の車輪は車の動きに合わせて回転するだけなので負荷はそこまでかかりませんが、駆動輪は力を伝える役割を担っているためその分負担が大きくなります。
この負荷を分散させるため、定期的なタイヤのローテーションを行い、均一的な負担になるように調整しましょう。
⑤タイヤの洗車時は水洗いのみで行う
洗車をこまめに行う方は、タイヤの洗車方法に気を付けましょう。
もともとタイヤにはひび割れを防ぐ効果のある老化防止剤が含まれていますが、洗剤やワックスなどを使用してタイヤを洗車してしまった場合、老化防止剤まで流れ落としてしまう可能性があります。
⑥保管場所に配慮をする
タイヤはゴムで作られています。その為他のゴム製品同様、直射日光やオゾンに対しては弱い性質となっています。
そのためタイヤを保管して履き替えを行う場合は直射日光に当たらない場所で近くに森や林などが無い場所を選ぶようにしましょう。
⑦アライメントを調整する
アライメントとはタイヤやホイールの位置を正確に調整して、タイヤの摩耗を均等に行っていたり、自動車がまっすぐ進むために調整するものです。
アライメントがきちんと機能していればタイヤの摩耗が偏ることなくタイヤの長持ちに繋げることができます。
以上7点がタイヤを長持ちさせることができる方法となります。
日頃の運転方法や、個人でできるメンテナンスなども存在しています。
私生活のちょっとした部分で意識をすることでタイヤを長持ちさせましょう。
大事なのは溝だけじゃない!車検に通らないタイヤの特徴
タイヤには溝の深さ以外にも車検の際に確認している事項があります。
基準を満たしていないと車検に合格しないので、車検の溝を確認するついでに以下3点も確認しましょう。
ひび割れや傷のあるタイヤ
走行している際に釘やガラスを踏んでしまったことにより、タイヤに亀裂が入ることがあります。
またタイヤの経年劣化によりひび割れが入ることもあります。
ひび割れやキズのある状態で車を走行させているとタイヤが破裂してしまうことがあるので、ひび割れ等を確認した際は速やかに交換するようにしましょう。
変形しているタイヤ
タイヤにゆがみやコブのようなふくらみなどといった変形が出ることもあります。
こういった変形を放置しているとタイヤの劣化が促進されて事故の原因につながります。
それ以外にもタイヤそのものの破裂に繋がることがありますので、タイヤが変形していると思った場合は速やかに交換するようにしましょう。
偏摩耗しているタイヤ
片減りと呼ぶ場合もありますが、タイヤのすり減りが一部分のみに偏っている状態の事を偏摩耗と呼ばれています。
偏摩耗=車検不合格とはなりませんが、スリップサインが出ていれば車検は合格にはなりません。
一部分のみに力が偏る状況にならないように定期的にタイヤのローテーションを行ったり、アライメントがずれていないか確認するようにしましょう。
まとめ
タイヤは車の土台を担う部分となります。
「これくらいなら、大丈夫」と思って、そのまま放置していると大きな事故につながりかねません。
また車の細かい部品と異なり、タイヤは専門知識や特殊な工具が無くても異常がないか確認することができます。
車に乗る前にひび割れが無いか、溝が浅くないか、変形していないかなどを確認してから運転をするようにしましょう。
車検の際にタイヤのローテーションや、タイヤ交換を行うこともおすすめです。
日頃整備工場に持ち込む習慣がない方でも車検は誰でも受けるものです。車検をいい機会にできるメンテナンスを行うこともおすすめです。
「車検の速太郎 足立店」ではタイヤ交換やローテーションも行っています。
車検を受ける際にお声がけください。
また実際にお客様の目の前でプロの検査員が皆様のお車の状態を説明する「立合い車検」を実施しています。
お客様のタイヤの状態が悪ければ、どこがどのように悪いのかをお客様ご自身の目で確認していただきながら車検を進めてまいります。
不安なこと、気になることがありましたらお気軽にお尋ねください。
梅雨や台風が増える時期の前にタイヤの交換を行うことでスリップ事故の防止に繋がります。
また事故防止の一貫としてフロントガラスの超撥水も車検のタイミングで施工が可能となっています。
超撥水を行うことで雨によって妨げられる視界も確保することができます。
車検のついでに事故は発生率をさえることができるのは「車検の速太郎 足立店」だから!
気になることがございましたら、「車検の速太郎 足立店」までご連絡ください!